逆走を想定していなかったシーサイドライン・・・・

2019.06.04

テレビでは、連日、老人の暴走事故、引きこもりそして横浜シーサイドラインの事故でもちきりである。

 

シーサイドライン事故の続報が入ってきた。

社長さんが会見して、逆走という事象は想定していなかったということである。

https://www.huffingtonpost.jp/entry/seaside-line-accident-president_jp_5cf3644ae4b0e346ce7f6bd8

 

自動車の部品開発をやっていた経験からすると少し違和感が伴う発言である。

自動車のシステム開発では、昔から、ある部品が故障したときのモードと影響度などを徹底的に解析することになっている。部品でレベルではたとえば抵抗一本がおかしくなったことを発端に何が起きるかを調べるのである。

 

すべての部品のすべての故障モードを一個一個評価を行ってゆくわけであるが、クルマとしていろいろ好ましくない影響が検出される。

重要度を付けて、対応の有無を判定してゆくのであるが、中には車として決して許されないものが出てくる。それは、火災、暴走、ハンドル・ブレーキが効かないなどである。そういった重大な事象に対しては真っ先にMUSTで設計的あるいはその他の手段で対応を行うのである。

電車の逆走と言えば、クルマの暴走に相当する重大な事象である。そのような可能性がシステム的にありうるのであれば、普通は真っ先に対応を行うことになると思われる。


今回、逆走が、想定されてなかったというが、たとえば、通信エラーで想定外の逆走モードになってしまったというような故障(障害)モードが、設計段階で容易に検出されるのではないかと思えてならない。

その事象は、どう見ても発生する確率がきわめて小さく、対策するにも大変なコストがかかるという判断が開発段階でなされたのではないかと勝手に想像している。

事実はやがて明らかにされることを期待したい。

 

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